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自宅でできるフレイル予防
フレイルとは?
フレイルとは「自立した生活が送れる状態」と「介護を受けなければならない状態」の中間の状態をいいます。
多くの人が健康な状態からフレイルを経て要介護状態になると考えられています。
フレイルの特徴は、食事の改善や体を動かすこと、趣味やボランティアなどの社会活動をすることで、進行を抑制し健康な状態に戻すことができます。
簡単フレイルチェック
5つの質問に答えることで、フレイルかどうかをチェックすることができます。ご自身の状態を確認してみましょう。
質問1 | 6か月間で2kg以上の(意図しない)体重減少があった | はい(1点) | いいえ(0点) |
質問2 | 歩くのが遅くなった | はい(1点) | いいえ(0点) |
質問3 | 筋力(握力)が低下した | はい(1点) | いいえ(0点) |
質問4 | 軽い体操や運動をする習慣がない | はい(1点) | いいえ(0点) |
質問5 | 疲れやすくなった | はい(1点) | いいえ(0点) |
いくつ当てはまりましたか?
0点 | 健常 |
1~2点 | プレフレイル(フレイル予備軍) |
3点以上 | フレイル |
各質問項目1点(最高5点)となります。
プレフレイル、フレイルの結果が出た方は、今が回復のチャンスです。
生活習慣を見直し改善することで、衰え始めた機能の維持や改善ができます。
フレイル予防の3つのポイント
・しっかり食べて栄養を摂る
・適度な運動
・社会とのつながりを増やす(趣味やボランティア活動など)
どれも心と体の活力のためにはかかせない大切な3本柱になります。
しっかり食べて栄養を摂る
外出しない生活が続くと食欲不振になりやすく、「栄養不足(低栄養状態)」に陥る危険があります。
1日3食きちんと食べ、栄養バランスの良い食事を心がけてフレイルを防ぎましょう。
食事では、ポイントが3つあります。
(1)欠食しない
1日3度の規則正しい食事は栄養不足を防ぎ、体内時計を整える働きがあります。
1食でも欠食すると、次の食事ではなかなか補いきれません。
加工食品などの手軽な食材(市販品、缶詰、冷凍食品、カット野菜など)を上手に活用しましょう。
家族や友人など一緒に食を楽しむことは、食欲の増進にもつながります。
(2)主食・主菜・副菜をそろえる
和定食にみられる「一汁三菜」を基本に献立を組み立てましょう。
主食・主菜・副菜をそろえると栄養バランスが整います。
「ごはんと漬物」「パンとコーヒー」など主食に偏った食事になっていませんか。
食材をちょっと加え、おいしく栄養を補いましょう。
洗って切る(ちぎる)だけで食べられるきゅうりやトマト、レタスなどを添えれば、ビタミンや食物繊維も摂ることができます。
(3)10品目を目標にいろいろな食材を食べる
食事のバランスを良くするためには、10品目の食材をまんべんなく食べることが重要です。
たんぱく質が不足すると筋肉量が減り、心身の機能が衰えやすくなります。
肉や、魚、卵、大豆・大豆製品などのたんぱく質を毎食意識して摂ることも大切です。
目標は1日7品目以上摂れるよう取り組んでみましょう。
おうちでできる食品10品目チェック表 [Wordファイル/249KB]
毎日体重を図ることで、食事量が不足していないかチェックもできます。カレンダー等に記録していくとより良いです。
適度な運動
日常生活で1時間以上の歩行や同等の身体活動(8500歩以上の活動)、もくしは1日30分以上の運動を週2回以上行うことが推奨されています。
日々の生活でこまめに動くことが活動量を増やすカギになります。
こうた健康引受人「ハート会」の協力をいただき、高齢者の方を対象とした初心者向け簡単トレーニングの動画を作成しました。
コロナ禍でも!自宅でできるお手軽運動(詳細はこちらをご覧ください)
レッスン1~6まで無理のない範囲で続けてみましょう!
他にも、
・ウォーキングなどの有酸素運動や、筋力トレーニング、バランス訓練
・家事(庭いじりや片付け、立位を保持した調理など)や農作業などで身体を動かす
・座っている時間を減らし、足踏みをする
などもおすすめです。
無理のない範囲で楽しく体を動かすことを習慣にしましょう。
社会とのつながりを増やす
こもり気味で他人と話さない生活は、活動意欲をそぎ、筋力の低下や食事量の減少で衰えが加速します。
すべてのフレイルのきっかけになるため、軽視できません。
ボランティア活動や、趣味を1つ見つけ、今より週1回出かける機会を増やす心がけが大切です。
関連リンク
厚生労働省パンフレット「食べて元気にフレイル予防」 [PDFファイル/1.49MB]
厚生労働省+10 アクティブガイド~健康づくりのための身体活動指針~ [PDFファイル/2.3MB]